メールマガジン「皇帝の新しい服」見本
メルマガ「皇帝の新しい服」
~日々の生活を知的におしゃれにする教養哲学
毎月1日・15日発行
─────────────────────────────
【もくじ】
1.皇帝の新しい服
2.恋愛哲学「好き避け」予告編
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
1.皇帝の新しい服
■むかしむかし、とてもオシャレな皇帝がいました。色々な
オシャレをしてきた皇帝は、もう豪華な服には飽きました。
そんな皇帝のまえに、愚か者には見えない服を仕立てるという
仕立屋が来ました。皇帝は、家臣や国民の能力を判断できるから
便利だと考えました。しかし作っているところを見ても、出来
上がりを見ても、皇帝には新しい服が見えません。このことが
明らかになったら、皇帝にはふさわしくないと思われます。
正直者の大臣にも見えませんでした。もちろん大臣も愚か者と
思われたくないので、見えないとは言いません。根がまっすぐな
役人にも見えません。見えないのに、「すばらしい服ですね」と
みんなが言いました。自分には見えないので、他人が言っている
ことにつじつまを合わせます。
だれもが最初の人に話を合わせたので、みんなの言っていること
が同じなのは当然でしたが、だれもが同じことを言っているの
だから本当に違いないと、みんな信じ込みました。こうして、
だれにも見ない服があることになりました。そして皇帝は、
新しい服のお披露目のために行列を組んでパレードをしました。
観衆は口々に「素晴らしい」「美しい」と歓声を揚げました。
■みんなが言っているから正しいわけではありません。また、
つじつまが合っているから正しいということもありません。
合理性はあくまで 後から付けた口実です。
民衆のなかの子供が「皇帝陛下が裸だ!」と叫びました。
こうして、自分以外にも新しい服が見えないことを知った観衆は
ざわめきました。自分にも見えない。そんな言葉があちらこちら
から聞こえてきました。そして、今度は皇帝が裸だということで
みんなの意見が一致したのです。自分にも服が見えない皇帝は、
とても恥じましたが、パレードを中止にはできませんでした。
■でも、皇帝はとてもおしゃれな下着を身につけていました。
皇帝が愚か者には見えない服を着ていることなど知らない子ども
たちは、皇帝の下着が新しい服だと思いました。そして、早速
皇帝の下着をまねて新しい服をつくりました。裸の皇帝が新しい
服をつくったのです。わたしは、こんな結末が好きです。
これが発想の転換です。この世にひとつの見方しかなかったら、
とてもつまらないと思いませんか。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
2.恋愛哲学予告
■好き避けからの逆転の発想
「好き避け」という言葉があります。好きだけど恥ずかしくて
避けてしまうことです。本当は好きなのに、相手の異性に冷たく
してしまうのです。
ひとの心は実は単純ではないので、好きだから近づきたいという
気持ちと、好きすぎて近づけないという二つの感情が同居しても
不自然ではありません。(続きは次回で)
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■ 発行元:佐々木哲学校 http://blog.sasakitoru.com/
佐々木哲学校は、佐々木哲(ささき・とおる)が運営する歴史や哲学
を主な内容とするブログです。著作権は佐々木哲にあります。
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1.皇帝の新しい服
2.恋愛哲学「好き避け」予告編
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1.皇帝の新しい服
■むかしむかし、とてもオシャレな皇帝がいました。色々な
オシャレをしてきた皇帝は、もう豪華な服には飽きました。
そんな皇帝のまえに、愚か者には見えない服を仕立てるという
仕立屋が来ました。皇帝は、家臣や国民の能力を判断できるから
便利だと考えました。しかし作っているところを見ても、出来
上がりを見ても、皇帝には新しい服が見えません。このことが
明らかになったら、皇帝にはふさわしくないと思われます。
正直者の大臣にも見えませんでした。もちろん大臣も愚か者と
思われたくないので、見えないとは言いません。根がまっすぐな
役人にも見えません。見えないのに、「すばらしい服ですね」と
みんなが言いました。自分には見えないので、他人が言っている
ことにつじつまを合わせます。
だれもが最初の人に話を合わせたので、みんなの言っていること
が同じなのは当然でしたが、だれもが同じことを言っているの
だから本当に違いないと、みんな信じ込みました。こうして、
だれにも見ない服があることになりました。そして皇帝は、
新しい服のお披露目のために行列を組んでパレードをしました。
観衆は口々に「素晴らしい」「美しい」と歓声を揚げました。
■みんなが言っているから正しいわけではありません。また、
つじつまが合っているから正しいということもありません。
合理性はあくまで 後から付けた口実です。
民衆のなかの子供が「皇帝陛下が裸だ!」と叫びました。
こうして、自分以外にも新しい服が見えないことを知った観衆は
ざわめきました。自分にも見えない。そんな言葉があちらこちら
から聞こえてきました。そして、今度は皇帝が裸だということで
みんなの意見が一致したのです。自分にも服が見えない皇帝は、
とても恥じましたが、パレードを中止にはできませんでした。
■でも、皇帝はとてもおしゃれな下着を身につけていました。
皇帝が愚か者には見えない服を着ていることなど知らない子ども
たちは、皇帝の下着が新しい服だと思いました。そして、早速
皇帝の下着をまねて新しい服をつくりました。裸の皇帝が新しい
服をつくったのです。わたしは、こんな結末が好きです。
これが発想の転換です。この世にひとつの見方しかなかったら、
とてもつまらないと思いませんか。
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2.恋愛哲学予告
■好き避けからの逆転の発想
「好き避け」という言葉があります。好きだけど恥ずかしくて
避けてしまうことです。本当は好きなのに、相手の異性に冷たく
してしまうのです。
ひとの心は実は単純ではないので、好きだから近づきたいという
気持ちと、好きすぎて近づけないという二つの感情が同居しても
不自然ではありません。(続きは次回で)
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■ 発行元:佐々木哲学校 http://blog.sasakitoru.com/
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この記事へのコメント
「皇帝の新しい服」は「裸の王様」の原題なのですが、前向きな意味をもたせるように原題を選びました。その他にも、いくつか意味をこめています。皇帝がお洒落だったことから、知的おしゃれになれるように。また、理想と現実を調和させる強い意思と行動力の表象とも考えています。
そして、もうひとつ意味があります。そのもうひとつの意味が成就するのであれば、成就してから発向しようと思っていたのです。その意味は今は明かせません。
でも、このようにコメントを頂いたのではグズグズしていられませんね。
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